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 バスロッドは、使うルアーの重さ・形状、又はリグなどによってその長さや硬さ、ブランクのテーパーが決まってくる。

 他方、ライギョロッドにあっては、使うルアーの多様さ、リグなどのファクターはあまり重要ではない。確実に必要なのは、ライギョの重さ、さらにはライギョに絡むウィード、それらを寄せるパワーなのである。しかしながら、パワーのみを追求したロッドではライギョゲームを行う事はできない。それは、ロッドではなく重い棒と化してしまうだろう。

 ライギョの生息するフィールドは様々だ。近くのポイントもあれば、遠くのポイントもある・・・そこではキャスタビリティーが問題となるだろう。ライギョゲームをフロッグゲームと考えれば・・・そこでは繊細さが必要な世界となる。ライギョマンの釣行時間を考えれば・・・ロッドの重量も無視できなくなる。

 ライギョロッド、それは数多くのファクターを考慮に入れ、作り上げられなければならないのである。数多くのルアーロッドの中でも、このような多岐にわたる性能を要求されるロッドはおそらく少ない。
 かようにライギョロッドは、数多くのルアーロッド作りの中で最も難しい部類に入るのではないだろうか。
 このようなファクターをふまえ、グリップの長短やブランクのテーパーは決められるのである。

 ウィードベッドモンスターは、1984年に誕生して以来、幾人もの名手によってフィールドの変化を捉えフィールドとの対話を通し今日の形へと進化して、今ここにある。ウィードベッドモンスターの進化は、他のライギョロッドメーカーにも幾多の影響を与えてきたことは、豊富な経験を持ったライギョマンの間では衆知の事実だ。

 使い易い、フィールドに合ったロッド造りをめざしたウィードベッドモンスターは、いつしかライギョロッドといえばウィードベッドモンスターと認知されるようになった。しかし、ウィードベッドモンスターは、その地位に甘んじずこれからも幾多のライギョマンのフィールドからの声に耳を傾け、よりよいロッド造りに励み続ける。

by Tomokazu Ohno